今、韓国K‑POP界で最も注目を集める新人グループ「IDID(アイディッド)」が、STARSHIP Entertainmentのオーディション番組『Debut’s Plan』から生まれ、いよいよ9月にデビューを迎えます。
予告映像の段階から日本でもトレンド入りし、その完成度とパフォーマンス力が話題沸騰中です。
本記事では、IDIDという名前に込められた意味、デビューまでのオーディション経緯、先行シングル『STEP IT UP』や9月の本格デビューまでの歩みを総力解説します。
- 新人グループIDIDのデビュー背景と戦略
- メンバー構成や脱退、楽曲に込めた物語
- 日本のファンと共鳴する共感型K-POPの進化
IDIDデビューの衝撃と今後に迫る理由
2025年、K-POPシーンの中で特に熱視線を浴びているのが、STARSHIPエンターテインメントからデビューを控える新人ボーイズグループ「IDID(アイディッド)」です。
グループ名には「何事も努力で成し遂げる」という明確な覚悟が込められており、その名の通り、彼らの歩みは一歩一歩が挑戦と進化の連続です。
ここでは、IDIDがなぜこれほどの注目を集めているのか、そのデビューの背景と今後の可能性に迫ります。
デビュー日&STARSHIPが仕掛ける戦略
IDIDの正式デビュー日は2025年9月15日と公式に発表されました。
この発表は、グループ名の意味や予告映像とともにSNSで一斉公開され、わずか数時間でグローバルK-POPファンの話題をさらいました。
STARSHIPは「自己実現」「挑戦精神」を軸にしたブランドストーリー構築に注力し、IDIDのプレローンチからストーリーテリング型の広報展開を行っています。
特に日本では、STARSHIP所属グループのファン層が厚く、IDIDの始動と同時にX(旧Twitter)トレンド入りするほどの熱量が見られました。
加えて、グローバル配信を見据えたYouTube多言語字幕・TikTok連動型ティザー展開など、現代のK-POPマーケティングにおいて必要不可欠な戦略が次々と講じられています。
“完成型”ではなく“挑戦型”としてのグループ像
既存のK-POP新人グループが「完成型」を打ち出す傾向にある中で、IDIDは「努力で掴む成長型アイドル」という真逆のポジションを明確にしています。
実際、メンバーは固定化されたキャラでなく、個々が練習生時代から“挑戦し続ける物語”を持っていることが特徴です。
構成メンバーは以下の通りで、全員がSTARSHIP練習生から選抜された8人(※現在は1名脱退)でした。
- キム・ミンジェ
- チャン・ヨンフン
- ペク・ジュンヒョク
- チュ・ユチャン
- パク・ウォンビン
- チョン・セミン
- パク・ソンヒョン
- ※パク・ジュンファン(2025年6月2日付で脱退を発表)
これにより、現在の活動体制は7人組として再編成されています。
表面的な完成度ではなく、“進化過程そのものを楽しんでもらう”という姿勢が、若いファンの共感を呼んでいる最大の理由です。
IDIDは今、K-POPの「物語消費」において最もリアルな存在として、新しい支持の波を生んでいます。
Debut’s Planオーディションの結末:形成されたIDIDメンバー
IDIDの原点となるオーディション番組『Debut’s Plan』は、STARSHIPが新たに打ち出した“参加型育成システム”の集大成でした。
全参加者の個性がリアルに浮き彫りになる構成により、視聴者がアイドル誕生の瞬間に深く関われる革新的な体験を提供しました。
このセクションでは、IDIDの8名体制がどのように選出され、そしてどんな変化が起きたのかを丁寧に紐解いていきます。
投票とSTARSHIP評価で構築された選抜プロセス
『Debut’s Plan』の選抜制度は、視聴者評価×事務所内評価というダブルジャッジ形式で構成されていました。
具体的には、毎回のパフォーマンスに対してファン投票とSTARSHIP内部審査が合算され、次のステージ進出や脱落が決定。
人気と実力のバランス、そして“チームとしての将来性”が重視される設計が、従来のオーディションとの違いでした。
最終的に選ばれた8名は、個性と潜在力の両面で高い評価を受けた練習生たち。
当初から高評価を得ていたキム・ミンジェ、チャン・ヨンフンに加え、パフォーマンス型のペク・ジュンヒョクやチュ・ユチャン、感情表現に長けたチョン・セミンらが確実に頭角を現していきました。
8名が発表された瞬間、SNSでは「全員が納得」「これは強い」といった肯定的な声が圧倒的に広がりました。
この8人構成は、グループとしてのポテンシャルと成長曲線の両立を目指した“理想的バランス”とも称されました。
パク・ジュンファンの脱退と7名体制への移行
しかし、IDIDの船出は順風満帆とはいきませんでした。
デビュー準備が本格化した2025年6月、メンバーのパク・ジュンファンが健康上の理由により脱退を発表。
この発表は公式声明とともにSNSで共有され、多くのファンから激励と惜別の声が寄せられました。
STARSHIPはジュンファンの脱退に対して、「個人の健康と未来を最優先に尊重する」という姿勢を貫き、誠実な対応を見せたことでファンからも高い信頼を得ています。
また、残された7名体制での再編成は行われたものの、新メンバー追加はなく、現在の陣容でデビューを迎えることが決定しました。
7人となった現在のIDIDには、「完成」ではなく「挑戦と成長」を掲げるグループとしての意志が強く表れています。
ジュンファンの意志を背負い、残るメンバーがそれぞれの力を伸ばしながらデビューに挑む姿勢は、さらにファンダムの絆を深めるきっかけとなりました。
IDIDの現在地は“変化を経て、さらに強くなる”という新たな物語の序章と言えるでしょう。
Pre‑debutシングル『STEP IT UP』の評価と音楽性
IDIDが正式デビューに先駆けてリリースしたPre-debutシングル『STEP IT UP』は、ただのプレリリースではなく、彼らの“意志”を音で証明する一手でした。
この楽曲は、IDIDというグループの世界観と方向性、そして「努力で乗り越える」という信念をリスナーに強く印象づけています。
本セクションでは、制作背景・サウンド面の特徴、そしてファンや業界からの反響について詳細に解説していきます。
制作陣と楽曲スタイル(ClassicHipの融合)
『STEP IT UP』の制作を手がけたのは、STARSHIPの専属プロデューサーチームを中心に、CRAVITYやIVEの楽曲を手がけてきたイ・スヒョンらの精鋭陣。
この楽曲の特徴は、クラシカルなストリングスと90年代ヒップホップのグルーヴ感を融合した“ClassicHip”という新ジャンルへの挑戦です。
冒頭のバイオリンの旋律と、重低音のビートが混じり合うイントロは、一聴してドラマチックかつストイックな印象を与えます。
サビで繰り返されるフレーズ「We step it up, never back it down」には、グループ名の意味「やり抜く決意」がそのまま込められています。
リリックの内容も、努力・覚悟・自己肯定を主軸に展開されており、K-POP第5世代らしい“自己物語型”アプローチが色濃く反映されています。
ビジュアル面では、モノクロとカラーフレームが交錯するMV構成が印象的で、未完成から完成へ向かう過程を視覚的にも表現しています。
ファンや業界からの反響と批評
『STEP IT UP』はリリース直後からSNSを中心に大きな話題を呼び、Melon Rising Chartで24時間以内に4位、YouTube急上昇音楽部門で3位にランクインするなど、期待以上の反響を見せました。
また、日本のSpotify Viral 50でも13位にランクインし、韓国語楽曲としては異例の滑り出しを記録しています。
ファンからは「新人とは思えない完成度」「もう推せる」といった声が多く、デビュー前から“箱推し”したくなるグループとして認知が急拡大中です。
また、韓国の音楽評論メディア『Idology』は、この楽曲を
「音楽的に成熟しすぎず、むしろ“未完成の衝動”を正面から表現している。IDIDというグループの現在地をそのまま提示している作品」
と評価。
“完成された作品”ではなく“完成に向かう覚悟”を提示する楽曲である点に、多くの共感が集まっています。
この1曲によって、IDIDは単なる“新人”の枠を超え、“物語を生きるアーティスト”としての位置づけを確立したと言えるでしょう。
日本のK‑POPファンが深く共感するポイント
IDIDは、韓国発の新人グループでありながら、デビュー前から日本のK-POPファンの共感と支持を確実に掴んでいます。
それは単なる音楽性やビジュアルの良さだけではなく、彼らが体現する「成長・努力・等身大のストーリー」が、日本の応援文化と深くリンクしているからです。
このセクションでは、日本のファンがIDIDに特別な愛着を抱く理由を、多角的に掘り下げていきます。
SNS・配信トレンドの勢いと日本での注目度
IDIDが日本で注目されたきっかけは、『STEP IT UP』のパフォーマンス映像がTikTok・Instagram Reelsで拡散されたことでした。
特にTikTokでは、ハッシュタグ「#IDID_JP」「#STEPITUPチャレンジ」が数日で爆発的に伸び、日本国内投稿数は1週間で10万件を超える勢いを見せました。
映像のシネマティックな演出とキレのあるパフォーマンスは、「新人離れしている」として多くのK-POPリスナーを驚かせ、「気づいたら推してた」という声が続出しました。
さらに、メンバーのチョン・セミンやパク・ソンヒョンがSNS上で日本語を交えた投稿を発信し、日本ファンとの距離感が一気に縮まったことも注目に値します。
公式YouTubeでは字幕対応を早期に導入し、日本語インタビューやコメント動画も公開されており、「推しやすさ」が自然と高まる環境が整備されていました。
“一方通行ではない双方向性”のある発信が、ファンダムの熱を早期に育てる鍵となったのです。
ファン目線で見る“成長物語”と共感の構造
日本のK-POPファンの特徴のひとつに、「完成されたアイドル」よりも“成長する姿”を応援したいという心理があります。
IDIDはまさにそのニーズにマッチするグループでした。
オーディション番組『Debut’s Plan』を通じて、苦悩・挫折・再起という感情の起伏を共有しながら、一人ひとりが“推される理由”を持って成長してきたからです。
特に、パク・ジュンファンの脱退という出来事が、グループの「人間性」や「現実の厳しさ」をあぶり出したことで、よりリアルな共感がファン層に深く届いたと言えるでしょう。
また、日本ファンにとって重要なのは「推しの人間性が見えること」ですが、IDIDはVlogやBehind映像を通じて、仲間への気遣いや努力の姿勢をしっかり発信してきました。
その結果、“この子たちを守りたい”という母性的な共感や、“一緒に歩んでいる”という参加意識が醸成されています。
IDIDは、完成された“像”ではなく、進行形の“物語”でファンの心をつかんでいるのです。
IDIDのデビューがもたらすK‑POPシーンの新世代像
IDIDの登場は、K-POPシーンにおける“新世代の定義”そのものを揺さぶる出来事として捉えられています。
ただの新人グループではなく、価値観・発信力・ファンダムとの関係性までを再構築する存在として、注目を集めています。
ここでは、IDIDが提示する次世代K-POP像と、それを支えるSTARSHIPのグローバル戦略に迫ります。
ミレニアル/Gen‑Z世代への響き
IDIDの最大の強みは、Z世代・ミレニアル世代の“感性”を理解したグループ構成と発信姿勢にあります。
彼らの音楽やコンセプトには、「自己肯定」「等身大の努力」「仲間との支え合い」といった共感キーワードが自然に織り込まれています。
『STEP IT UP』のリリックで繰り返される“Never back it down”は、社会的プレッシャーや自己不安と向き合う若者たちに向けたメッセージとして、世代を超えて支持されています。
また、IDIDのメンバーはSNSやVlogなどを通じて、「アイドル=発信者=共感者」という新たな立ち位置を体現しています。
ファンとの距離をあえて近づけ、メンバー自身が制作や広報に関与する姿は、Z世代が求める“透明性”と“信頼性”の象徴といえるでしょう。
IDIDは、「カリスマ的存在」ではなく、「共に生きる仲間」としてのアイドル像を提示しているのです。
グローバル展開、STARSHIPの次の戦略とは
IDIDの始動は、STARSHIPにとっても新しいグローバル戦略の試金石とされています。
注目すべきは、デビュー前から“3ヵ国語対応”の広報設計(韓国語・日本語・英語)が整備されていた点です。
さらに、中国語字幕や多言語字幕の導入計画も進行中で、東アジア~北米市場を意識した展開が本格化しています。
STARSHIPは、既にCRAVITY・IVEでグローバル展開の成功実績があり、そのノウハウを活かしながらも、IDIDでは「共感性主導型グローバル戦略」へとシフトしているのが特徴です。
また、IDIDのデビュードキュメンタリー「STEP IT UP : THE ROAD」が国際配信されることも発表され、リアルな成長記録が世界中の視聴者と共有されます。
「体験できるK-POP」「一緒に歩むK-POP」という次の価値軸が、IDIDを通じて提示されているのです。
今後、IDIDが築くファンとの関係性やカルチャーは、K-POPの次の10年に大きな影響を与えることになるでしょう。
“IDID”が私たちに教えてくれること ー これからのK‑POPに必要な物語(まとめ)
IDIDというグループの誕生は、単なる新人アイドルのデビューに留まりません。
彼らが描いてきたプロセスは、私たちの中にある「夢を追うことの尊さ」「不完全であることの美しさ」「誰かと歩むことの力強さ」を静かに、しかし確かに思い出させてくれました。
2025年9月15日。K-POPの新たな章が、確かに開かれようとしています。
IDIDの魅力は、パフォーマンスの完成度やビジュアルのインパクトだけではありません。
むしろそれ以上に、多くの人々が彼らの姿に惹かれるのは、「変わっていく姿」を一緒に感じられるから。
挑戦を続けながら、壁にぶつかり、乗り越え、時に立ち止まりながらも前に進む——。
そんな「努力の軌跡」そのものが物語として心に響くのです。
これは、アイドルとファンの関係性においても新たなモデルケースとなりつつあります。
かつてのように“完成されたスター”を遠くから憧れるだけでなく、“一緒に育っていく関係”へと変わり始めた今。
IDIDの存在は、Z世代・ミレニアル世代が求める“共感”と“対話”の象徴です。
そして、その価値を信じて送り出したSTARSHIPの挑戦もまた、K-POPが次のステージへ進もうとしていることの明確なメッセージなのだと感じます。
彼らの音楽や言葉のひとつひとつには、派手な装飾ではなく、心の奥を静かに震わせるリアリティがあります。
「We step it up, never back it down」というフレーズが、多くの人にとって“励まし”として響いたように、IDIDは音で、言葉で、存在そのもので誰かの支えになり始めているのです。
そして忘れてはならないのが、パク・ジュンファンの脱退という事実。
決してポジティブな出来事ではないけれど、それすらも彼らの物語の一部として丁寧に扱い、「どんな現実も前向きに受け入れて進む」という姿勢が、より一層彼らの人間味と信頼を強くしていきました。
今、K-POPという大きなカルチャーの中で、IDIDのように“人間としてのリアリティ”を携えたグループが求められています。
それはきっと、完璧さではなく「共に歩む感覚」こそが、これからのアイドルの本質だからなのでしょう。
日本のファンにとって、IDIDはまだ遠くの存在ではありますが、SNSや動画配信、インタビュー、そして楽曲を通じて、“すぐそばにいるような気持ち”で応援できる存在になっています。
これは、STARSHIPがこれまでにないほど“日本との距離”を意識した戦略を丁寧に設計している証でもあります。
そして、そこに応えるようにファンの熱量が高まっている今、IDIDの未来は私たち一人ひとりの応援で形作られていくのです。
アイドルは、ステージ上の光の中にいるだけではありません。
カメラの向こうで、悩み、迷い、それでも前を向こうとする“ひとりの人間”でもあります。
IDIDは、それをまっすぐに見せてくれる存在。
だからこそ、応援する私たちもまた、勇気をもらい、明日を少し前向きに生きられるのかもしれません。
これは、K-POPの中で新たに生まれた“生きる力”の物語。
そしてそれを紡ぐのは、ステージに立つ彼らと、それを見守る私たち全員です。
IDIDは、あなたの人生の隣で、共に「進化」し続けるグループになる。
そんな予感を胸に、彼らの一歩一歩を、これからも見つめていきたいと思います。
- 新人グループIDIDが9月15日に正式デビュー
- 努力と成長を軸にした“挑戦型”アイドル像を提示
- 『Debut’s Plan』を通じて選ばれた7名体制
- 先行シングル『STEP IT UP』が共感を呼ぶ
- 日本を含むグローバル戦略が本格始動中
- Z世代に響く“自己物語型”コンセプトが特徴
- パク・ジュンファン脱退も含めてリアルな物語性
- ファンと共に歩む新しいK-POPの形を体現
コメント